「無意識の探求」=精神分析的心理療法

精神分析は20世紀初めにウィーンにてジークムンド・フロイドによって創始されました。
フロイドは私たちのこころの中に意識と無意識があることを発見しました。

私たちが意識している部分は海面上に出ている「氷山の一角」に過ぎず、多くの無意識は海の深い部分まで沈んでいる海面下にあると主張したのです。
そして不安や怒りなどを感じ、自分では対処しきれなくなると無意識の部分に抑圧してしまいます。
しかしそうすることで症状が出現したり、生きづらさにつながっていくと考えました。

精神分析的な対話では、相談に来られた方にこころに浮かんだことを自由にお話ししていただきます。
私たちセラピストはそのお話をうかがいながら、相談にいらしている方のこころのありように意識を向けていきます。
そして時にはそこで考えたことや感じたことを伝えていきます。
このような対話を積み重ねていくことで相談に来られた方がご自身の無意識に触れるようになり、症状や生きづらさの意味を理解していくことになります。

無意識は深海のようにこころの奥深くまで達していますので、精神分析的な心理療法を開始すると終結までに数年から、長くなれば10年以上かかることもあります。

精神分析的心理療法は週1回以上、決まった曜日と時間に定期的に来室していただく必要があります。
決まった時間、安定した場所という設定も無意識の探究を行ってくためには重要なものになります。

精神分析的心理療法では、まず数回のアセスメント面接を行います。
そこでは現在の状況やそこまでの経緯、育ってきた環境やご家族との関係などについてお話していただきます。
そして問題の背景にどのようなことがあるのかについて、精神分析的に理解をしていきます。
そして精神分析的心理療法が適しているのか、またはそれ以外のアプローチの方が良いのかについても考えます。

精神分析的心理療法を開始してからは、ご自分のこころの中に浮かんだことを自由にお話ししていただきます。
また面接を終了する場合も二人で話し合って決めていくことになります。

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